unite-bibtex

前回までに作成したunite.vimにおけるbibtexキーの補完機能。 単独で動作するようになりました

GitHub: termoshtt/unite-bibtex

基本Pythonで実装してあります(ファイルは.vimだけど)ので+pythonが必要です。 またbibtexのIOにpybtexを使用しているので別途インストールが必要です。

sudo easy_install pybtex

でインストールできます。 主要ディストリでもパッケージは提供していないマイナーライブラリですが、 easy_installはこういう時便利ですね。 easy_install自体はFedoraではpython-setuptoolsで提供されています。

未だにvundle使ってるので最近のneobundle等に疎く、 プラグインの追加方法は各自お願いします。 unite-buildを参考に作ったので、そんな感じで動く筈(汗

設定はbibファイルの位置を指定するだけで、

let g:unite_bibtex_bib_files=["~/papers/bib/all.bib"]

とすれば使えます。 複数bibファイルがある場合のためにリストにしてあります。

:Unite bibtex

とすれば、

f:id:termoshtt:20130829051355p:plain

の様にuniteに表示され、 <CR>で対応するbibtexkeyがカーソルの位置に挿入されます。

vimでbibtexkeyを補完

論文をLaTeXで書く時、参考文献はbibtexで管理する。 \cite{some2012title}のように文献を追加するわけだが、 しかし、文献のbibtexキーを覚えている筈がない。 LaTeXvimで書く身としては、unite.vimで補完したい。 というかそうでないとやってられない。 幸い文献管理アプリを自分で開発していたため、 unite.vimのsourceを作った。

articles

articlesは私の開発しているHTMLベースの文献管理アプリでgithubで公開している: https://github.com/termoshtt/articles。 これを使えばunite.vim/helm(emacs)で文献のbibtexkeyを挿入できる。 ちなみに機能豊富:

  • incremental検索
  • tagによる検索
  • bibtex keyの自動取得(pdftotextを利用してdoiを抽出+dx.doi.orgからbibtex情報を取得)

さらに元々iPad/GoodReader上で使用できる。 日本語のREADME-jaもあります。

unite/bibtex

そんな事よりvimでの補完である。 articlesのインストールはREADME/README-ja参照のこと。 vimでbibtexキーを補完するにはunite.vimが必要です。 uniteにソースを追加するには.vimrc上で

let g:unite_bibtex_articles_directory = '/path/to/installed/dir/of/articles/'
source /path/to/installed/dir/of/articles/unite-bibtex.vim

とするだけでOKです。 補完を行う際は

:Unite bibtex

とします。 これで幾らでも文献を参考にできるぜ!

gnuplot for

gnuplot v4.6がでて半年くらいたつが、新機能まとめ的な記事を見掛けないので書いてみる。 今回はfor文について。 このブログfor文ばっかだな。 徐に例をあげてみる
do for [j=0:4]{
    title sprintf("%dth data",j)
    plot for [i=0:5] sprintf("data%d",j) index i title sprintf("%dth",i)
    pause -1
}
実際に使っているのを少し改変してみた。 dataファイルdata0,data1,data2,data3,data4があり、 その各々に5ブロック分のデータが書いてある様な状況である。 偏微分方程式の時間発展とか計算する時によくある状況である。 順に説明していこう

sprintf

gnuplot中で数値を文字列に変換したいことはままある。 例えば上記の様にファイル名を生成したい時などである。 sprintfはCの関数と同様であり、char*に書きこむ変わりにその場に展開する。つまり
 plot sprintf("data%d",1) 
 plot "data1" 
と同じ挙動を示す。

plot for

これはv4.4で追加された機能だと思う(未確認、v4.4では動作確認済み)
 plot for [i=0:2] x**i 
のように書くと
 plot x**0 , x**1 , x**2 
と同じ挙動が得られる。

do for

これはv4.6での新機能である。 もう特に説明の必要はないと思うが{}でくくられた命令をループ実行する。 {}を使った同様の構文がif/whileでも使えるらしい。 この辺りは次回に

pybtexでbibtexをHTMLに変換(githubにup)

2月ほど前の記事pybtexでbibtexをHTMLに変換(作成編):で作った bibtex -> html のコンバータをgithubに挙げたので宣伝してみる。 https://github.com/termoshtt/bib2paperlist https://github.com/termoshtt/articles (12/12/21修正) pybtex,jinja2のインストールは別途必須。 使用するにはpdfのファイル名がbibtexkeyに一致している必要がある。 JabRef等を使用している場合、一致させて管理していることが多いと思いこの仕様にした。 現状ではjqueryを用いて並べかえはできるが、検索ができない。 近いうちに検索機能は実装予定です。 つかってくださいな。

pybtexでbibtexをHTMLに変換(作成編)

今度こそpybtexを使ってみる。

pybtexのインストール

easy_installがつかえる:

easy_install pybtex
参考HP: Pybtex! (公式) 開発版が利用可能 pybtex 0.16 : Python Package Index

bibtexソースの読み込み

pybtexからbibtexパーザを読み込みbibtexファイルを読みこむ

from pybtex.database.input import bibtex
parser = bibtex.Parser()
bib_data = parser.parse_file("some.bib")
bib_dataにパースした内容が含まれる。 bib_dataはentriesというbibtex keyをkeyとした辞書をメンバーにもつ。
entries = []
for key in bib_data.entries:
    persons = bib_data.entries[key].persons[u'author']
    authors = [unicode(au) for au in persons]

    entry = { u"key" : key, u"author" : ",".join(authors)}

    fields = bib_data.entries[key].fields
    if u'title' in fields:
        entry.update({ u"title" : fields[u'title'], })
    if u'journal' in fields:
        entry.update({ u"journal" : fields[u'journal'], })
    if u'year' in fields:
        entry.update({ u"year" : fields[u'year'], })
    entries.append(entry)
辞書の各要素はさらにfield、personsなるメンバーをもつ。 タイトル、ジャーナル等の情報はfieldに含まれており、 著者の情報はpersons[u'author']に含まれる。 後者は独自のclassになっているが、unicode関数を用いて変換できるようである。 この辺の詳細はipythonを使って、逐次取得した変数を調べることで解析した。 __str__()をちゃんと実装していてくれて助かった。

HTML生成

CGIでよく用いられるtemplateエンジンjinja2を用いて上記entriesをHTMLに変換する。 ここは今回の主題でないので軽く述べる。

<!DOCTYPE html>
<html>
    <body>
        {% for entry in entries %}
        <div>
            <h4><a href='./pdf/{{entry["key"]}}.pdf'>{{entry["title"]}}</a></h4>
            <ul>
                <li>Author : {{entry["author"]}}</li>
                <li>Journal: {{entry["journal"]}}</li>
                <li>Published Year: {{entry["year"]}}</li>
            </ul>
        </div>
        {% endfor %}
    </body>
</html>
 
jinja2テンプレート内でpythonのfor文が使える。

from jinja2 import Template
template = Template(open(template_file).read())
html = template.render({u'entries':entries})
print html.encode("utf-8")
以上でリンクを含んだHTMLが生成される。

pybtexでbibtexをHTMLに変換(目的編)

前回までLuaの記事だったが、今回はpythonである。

pybtex

pybtexはpythonで書かれたbibtexクローンである。 つまり文献情報が書いてある.bibファイルを読みこみ、 TeXの\bibitemをつくる。 ただのクローンならこんな記事は書かない。 このpybtexはなんと、pythonから呼びだして使うことができるのだ!! つまりpybtexさえあれば、自前でbibtexパーザを書かずとも 自由にpythonからbibtexソースを弄くることができるのだ。 これは文献管理用のスクリプトをpythonで簡単に書けることを意味する。 もうJabRefなんて使う必要はない、emacsからでもvimからでもzshからでも pythonスクリプトを一つかけば解決である!

GoodReader for iPad

今回はpybtexを用いて、iPadのGoodReaderで論文を読むために、 bibtexから文献リストのHTMLを生成するスクリプトを作成する。 GoodReaderはiPhone/iPad用のドキュメントビューアである。 特にPDFの閲覧に関して秀でており、注釈を付けて保存できる機能がある。 またDropboxと同期して、ローカルにPDFを保存できるためオフラインでも使用可能である。 しかしながら、PDFの情報を一覧するような機能はついておらず、 PDFのタイトルで管理することもできるが、できればbibtexで管理している情報を用いて管理したい。 好都合なことにGoodReaderはHTMLを読むことができ、 さらに相対パスで指定されたPDFのリンクをそのまま開くことができる。 そこで、bibtexの情報を元にリンクを埋め込んだ論文一覧HTMLを作成し、 そのHTML上のjavascriptで検索機能を実装する。 因みに既存のbibtex -> HTMLコンバータも多数存在する。 BibTeX関連ツール - TeX Wiki: 今回はpybtexの練習と、PDFのリンクを付ける方法がわからなったので、一から作成した。 >> 作成編へ